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桐山 博光; 山川 考一; 影山 進人*; 宮島 博文*; 菅 博文*; 吉田 英次*; 中塚 正大*
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 44(10), p.7464 - 7471, 2005/10
被引用回数:2 パーセンタイル:9.28(Physics, Applied)高平均出力・高繰り返しチタンサファイアレーザーの小型化,高効率化を目的として半導体レーザー(LD)励起Nd:YAGレーザーMOPA(Master-Oscillator-Power-Amplifier)システムの開発を行った。本システムは、低い入力エネルギーで高いエネルギー抽出効率を達成するため、レーザービームが励起領域を6回通過できる多重パス増幅方式を採用している。高ビーム品質の増幅を行うためにジグザグスラブ型増幅器で、さらにファラデーローテーター及びSBS位相共役鏡を用いて、それぞれ熱複屈折効果と熱レンズ効果を保証できる構成としている。また、高い変換効率で第二高調波光を発生させるために、非線形光学定数の大きいKTP結晶を採用した。本システムの動作試験を1kHzの高繰り返しで行った。平均のLD入力パワー2.6kWにおいて362Wの高平均出力(1064-nm)を達成した。1500の増幅度並びに14%の光-光変換効率を得た。また、波長変換試験において222Wの入力パワーに対して132Wの高平均第二高調波出力光(532-nm)が60%の高い変換効率で得られた。
浅野 芳裕; 岸 紀行*; 森谷 隆広*; 三浦 雄太*; 井上 勝昌*
AIP Conference Proceedings 705, p.568 - 571, 2004/04
SPring-8のBL40XU高フラックスビームラインでは、実験ハッチにおける光子強度が10E15photons/s程度と非常に大きい。そのため、光子強度絶対測定によく用いられる自由空気電離箱等では高精度の絶対測定は非常に難しい。これまでは、蓄積リングの蓄積電流を最大時の1%程度にまで下げた状態で測定を行い、そのデータを蓄積電流値で外挿することによって光子強度を求めていた。しかし、BL40XUのように光学素子を通して放射光を取り出す場合には、光学素子に対する熱付加の影響等のために必ずしも蓄積電流値に放射光強度が比例するとは限らない。そのため、この方法では高精度の絶対測定は難しい。そこで、電離現象の替わりに発熱現象を検出原理とする熱量計を用いて、大強度放射光の光子強度絶対測定を行った。また、いままで行ってきた長時間照射方法に加えて、ms-数sオーダーの短時間照射による光子強度絶対測定が可能になれば測定レンジを飛躍的に広げることができ、BL40XUで得られる大強度ビームも直接絶対測定が可能になる。
浅野 芳裕; 岸 紀行*; 森谷 隆広*
AIP Conference Proceedings 705, p.564 - 567, 2004/00
放射光ビームの光子数絶対値を知ることができれば、放射光実験の精度を格段に向上させるだけでなく、ビーム強度を定量的に議論できることにより照射実験等への応用範囲を広げることができる可能性がある。従来、放射光ビーム強度の絶対測定には熱量計(1)や自由空気電離箱が用いられてきた。これらは数10keV以下の光子を対象としており、SPring-8で得られる100keV以上の高エネルギー光子に対して誤差が大きく、正確な値が得られていなかった。そこで200keV近辺の高エネルギー光子も正確に計測できるように金製の放射光ビーム吸収体を装備した熱量計を整備した。装着された金製放射光ビーム吸収体は200keVの光子エネルギーを98%以上吸収することができる。この熱量計を用いて174keV光子ビームの絶対強度を測定した。併せて、自由空気電離箱及びSi-PINフォトダイオードと比較測定を実施した。
Dai, S.*; 杉山 僚; Hu, L.*; Liu, Z.*; Huang, G.*; Jiang, Z.*
Journal of Non-Crystalline Solids, 311(2), p.138 - 144, 2002/11
Ybをドープしたリン酸ガラスを作成し,低温での分光及びレーザー発振特性について評価を行なった。作成したガラスは、モル%でPO:60-65,BO:4-8,AlO:5-10,KO:10-15,BaO:5-10,LaO:0-2,NbO:0-2,YbO:4-87の範囲で調製を行なった。YBイオンの上準位寿命Fからの蛍光寿命について、クライオスタットを用いて温度を変えながら測定を行なった。これと併せて,発振波長940nmのレーザーダイオード励起によるガラスレーザーの発振特性を異なる温度で測定した。この結果,スロープ効率4%,最高出力2mWが温度8K,発振波長1001nmにおいて有益な知見が得られた。
峰原 英介; 田中 英一*; 杉本 昌義; 沢村 勝; 永井 良治; 菊澤 信宏; 西森 信行
Proc. of 22nd Linear Accelerator Meeting in Japan, p.343 - 344, 1997/00
原研FEL施設のX線及び線レベルを根本的に下げるために、原研超伝導線加速器(リニアック)のビームラインに沿って分布させたビーム電流の損失モニタを開発した。実験的かつ予備的な結果は原研自由電子レーザー実験室の放射線レベルを数分の1から数十分の1減少させることを示した。ビーム電流の損失モニタとして用いた検出器は浜松ホトニクス社製PINホトダイオードとチャージセンシティブアンプを放射線計測に応用したものである。この検出器にBGOやCsLシンチレーターを組み合わせて高いエネルギーのホトンを計測することもできるが、このシステムの主な検出対象は空洞やダクト等のKX線であるので必ずしもシンチレーターは必要ではない。そのシステムの検出器と監視方法に関する設定についても議論する。
前川 洋; 池田 裕二郎; 大山 幸夫; 山口 誠哉; 津田 孝一; 福本 亨; 小迫 和明; 吉沢 道夫; 中村 知夫
JAERI-M 86-182, 78 Pages, 1986/12
核融合炉の研究で用いられている計算手法及びデータベースを検証するベンチM-クデータを提供する目的で、酸化リチウム(LiO)円筒体系での積分実験をFNSを用いて行なった。LiとLiのトリチウム生成率、U,U,Np,Thの核分裂分布、放射化箔反応率分布を測定した。また、体系内の中性子スペクトルやTLDとPINダイオ-ドのレスポンス分布も測定した。測定データは誤差と供に表で示されている。読者が良く実験を理解出来るように、DOT3.5による計算例を示した。種々の測定法を用いたにもかかわらず、実験値同志の整合性は良かった。この事実は今回測定した実験データが、核融合炉ブランケットの設計や解析に用いられている計算手法やデータベースの評価の為のベンチマークデータとして使用できることを示している。